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火垂るの墓

 

高畑勲監督が亡くなったので、急遽決まった金曜ロードショーでの「火垂るの墓」を観ました。

公開当時の劇場も含めて、何度か観ているのですが、今回も全く期待を裏切ることなく、一つの芸術作品として堪能することが出来ました。

まあそれすらも超えてくるような映画です。

高畑勲監督は9歳の頃に実際に岡山大空襲を経験し、姉と共に岡山の街を逃げ惑ったそうです。

火の激しい方へ激しい方へ逃げてしまい、よくぞ助かったと、晩年自身で語っておられます。

空襲も蛍もおままごとのような清太と節子の生活シーンも海へ行った時のことも、全てが詩的に描かれており、俯瞰的に見れば節子の短い生涯に、たくさんのプレゼントを与えたようなそんな描かれ方をしていると思います。

ラスト近くのシーンでは蓄音機から流れる「埴生(はにゅう)の宿」をバックに節子がまだ元気に一人で遊んでいるシーンが流れますが、これほど悲しく美しいシーンも稀であろう。

池の畔の防空壕の跡地はまさに埴生の宿(土で塗ったみすぼらしい家の意味)。

 

埴生の宿 HOME,SWEET,HOME

 

里美義 訳詞

 

埴生の宿も わが宿

玉の装い うらやまじ

のどかなりや 春の空

花はあるじ 鳥は友

おお わが宿よ たのしとも たのもしや

 

ふみ読む窓も わが窓

瑠璃の床も うらやまじ

清らなりや 秋の夜半

月はあるじ 虫は友

おお 我が窓よ たのしとも たのもしや

 

劇中では原曲の英語で流れるのですが、この里美義の訳詞もあのシーンとぴったりだったんですね。

明治22年に中等唱歌集に収載されたとのことです。

 

家は4歳と9歳の娘にも見せたんですが、それぞれに何か思ったようです。

9歳の娘はその夜ベッドの上で一人泣き、4歳の娘は次の日の夜に「またあのかなしい映画見たい」と言いました。

 

 

最後に高畑勲監督からのメッセージです。(神奈川新聞より)

 

「火垂るの墓は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれますが。」

「こうした作品が反戦につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。

為政者が次なる戦争を始める時は『そういう目に遭わないために戦争をするのだ』と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。

『戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う』とも言うでしょう。本当でしょうか。」

「再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。
私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。」

 

高畑監督からの重い重いメッセージです。

 

この時代だからこそ、腰を据えてじっくりと戦争のことを学ぶべき時じゃないでしょうか。

誤解を招く表現かもしれませんが、戦争の本とかを読むのはとても面白いです。

良くも悪くも人類ってすげえなと思います。

例えば第二次世界大戦 敗戦直後のドイツ国民ってどうなったかご存知ですか?

もの凄い悲劇です。最近(1年くらい前か)知ったんですが、顔が青ざめました。

戦争のことは知っているようで全然知らないと言ってもいいくらいだと思います。

 

清太と節子が心の中で生き続けている限り戦争を選択しない。

そして清太と節子は心の中で永遠に生き続ける。

ここで僕自身の意思表明をしたいと思います。

戦争は絶対に選択しないと。

 

拙い感想でしたが、読んでくれてありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

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MESSAGE FROM ARRIVAL

 

昔、ジーンズショップで働いているときに、そこの店長から言われたこと、

「いいか赤井君、俺たちは実用衣料を売っているのではない、カルチャーを売っているんだぞ。」

この言葉は、言われた当時はあんまり何も思わなかったのですが、10年20年経ってきた時に、重低音のように心に響いてくるような何かがあります。

服の背後にある時代とか、文化とかの説明やメッセージ。

なんでこういうシルエットなのか?なんでこういうデザインなのか?

なんでこういう色なのか?なんでこういう縫い方なのか?

この縫い方の背後にある、縫製マシンであるミシンやその進化や...

服はカルチャーそのものを担っており、その継承や進化があります。

でも文明はいつかは終わりが来るので、その進化もいつかは終わります。

現存する世界最古の服は20世紀の初頭にエジプトで発見されたんですが、最近の分析により5100年〜5500年前のものであるということが分かったそうです。

そのドレスは現代に生きる僕たちから見ても、とてもおしゃれに見えます。

シルエットやギャザー感、アームホールのタイトな感じとかとてもカッコよく思えます。

その時に何か時空を超えた共感みたいなものを感じます。

さて今回は映画「メッセージ」(監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ)の感想を書こうと思います。

公開から半年が過ぎてしまったので、今さらという感じはありますが。

ちなみにですが、「ブレードランナー2049」観てきました。

まさか号泣できる映画とは思わなかった。

大、大傑作です!

ホログラフィックである恋人の彼女と、現実の人間である娼婦の女性が揺らぎながら完全に重なっていくというシーンがあるんですが、とても美しく、意味不明の涙が流れ続けました。

 

で「メッセージ」の感想である。

<ネタバレあり>で書いていきます。そうじゃないと感想は書けないです。

一人の言語学者の女性と突然出現した超巨大宇宙船とのコミュニケーションを描きながら、母性みたいなものを表現しているんじゃないかなと思いました。

世界中に出現した12隻の巨大宇宙船というスケールのでかいものと、一人の女性の個人的な思いとか愛とかを対比させて語っていく、このヴィルヌーヴ監督はただものじゃないと感じました。

時々フラッシュバックのように、娘との邂逅シーンが映し出されるんですが、ラストへの伏線として繋がっていてミステリー感がハンパないです。

植物の種のような宇宙船の形状と(お菓子のばかうけに似ていると話題になりました)、タコのような形の異星人のデザインは、昔のSF映画とか小説に対するリスペクトを感じました。

あと、かつて話題になった深海に住むダイオウイカにも似ていると思いませんか?

ガラスのような透明な壁越しに、言語学者、物理学者たちがコミュニケーションを図ろうとしますがなかなか理解に至りません。

異星人の文字は円を墨で書いたような文字で、その撥ね具合により意味が違ってくるというものとして描かれています。

アルファベットのような表音文字ではなく、漢字のような表意文字であるということが分かってきます。

多分、表意文字を超えてシンボルマークのような(ピースマークとか)文字を使っていると思います。

シンボルマークはその意味合いやニュアンスや情報、思いの量が表意文字よりも多くその中に閉じ込められていると思います。

(シンボルマークの先にあるのがテレパシーで、テレパシーを支えるのは信頼だと思います(微細なチューニングを信じる心)。話が脱線しました。)

あとこの映画が描きたかったのは、突然に巨大な宇宙船(異物)が世界中に出現したら、人類はどうするのか?という問いだと思います。

やはり動揺し、攻撃的になり、戦争へと突き進んでいく人類が描かれます。

現実にあんな巨大なものが空に浮かんでいたら、邪魔ですしね。

ここからは僕の個人的な思いになりますが、あの異星人たちは3000年後の人類の子孫なんじゃないだろうか?

(劇中で語られることなんですが、異星人は3000年後に人類に助けられるので、贈り物をしに来たという)

親である人類をジャッジメントしに来たというか。

ここで戦争を選択したら親として失格、

理解しあえる、選択をしたらあなたの子供になってもいいよ、みたいな。

種のような形状の宇宙船とか、タコのようにも見える異星人とかは胎児のメタファーとも思える(現実に胎児は子宮内で進化の歴史を経てくるので)。

銃口を向けられても、交渉(通話)を止めなかった言語学者のルイーズは、子供を守る母親そのもの。

こんな局面になったら、自分だったらどうするか?という問いも突き付けてくるような重いシーンでした。

ラスト、宇宙船が全くの痕跡も残さずに雲と共に去っていくシーンとか、宇宙船の表面がザラッとしていて陶器のようなヴィジュアルとかもとても素晴らしかったです。

異星人から人類への最後のメッセージがあるとするなら、

「あなた方で良かった。3000年後にまた会おう」

だと思います...

 

 

 

 

この映画、また観に行こう。

どこかで本当に起きている現実を描いていると感じました。

 

 

 

 

 

 

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もう一人のエルネスト

 

 

実在の人物、日系ボリビア人のフレディ前村ウルタードのことを映画化した物語。

オダジョーが精悍な顔つきで演じています。

フレディ前村のことは知らなかった。

キューバの革命戦士 エルネスト・チェ・ゲバラが自分のファーストネームであるエルネストという

名前を与えていることも。

これは観たいな。

 

 

 

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散れば咲き 散れば咲きして 百日紅

 

最近見た映画「百日紅〜Miss HOKUSAI〜」がとても面白かったです。

百日紅と書いてさるすべりと読む。

江戸時代の超一流絵師、葛飾北斎の娘のお栄を主人公にした映画だ。

世間的には北斎の娘のお栄は、あまり有名ではないのですが、

この娘、天才です。

江戸時代の浮世絵とか襖絵とか見ると、西洋絵画のような光と影の陰影感などはあまりなく、画面が

フラットに見えます。

20年位前までの日本のアニメーションのような感じですか。

でもそれはそれで宇宙的というか、五次元的という様相があるのですが(一般論みたいな感じになってすいま

せん)、お栄の作品は、光と影のコントラストを繊細に描き込んでいて、画面に奥行きを感じ、情感みたいな

ものも溢れ出るように感じます。

夜の湿気を帯びた匂いとか、人々の話し声とかが聞こえてきそうな絵画です。

この映画は杉浦日向子の漫画を原作にしていますが、エッセイなども面白く、最近ハマって読んでいます。

江戸の粋な感じ、ぐうたらな感じがとても面白く、僕も江戸っ子の血が一応流れているので(母方の祖母は東京の人

でその兄弟は火消しをやっていたと聞きました)→(今日6/15、もう一回聞いたら、祖母の父親のお兄さんが

火消しの大将だったとのこと、そうじゃないと江戸時代じゃないですもんね)、妙に懐かしく感じ、安心感も感じます。

さてこの映画は、何個かのエピソードが連なっている構成なのですが、お栄の妹の、盲目のお猶(おなお)という

少女が出てきます。

お猶は盲目なので、連れて行った先の場所の説明とか、誰が来たかとかの説明をお栄が、かなり詳細な言葉でします。

お栄は勝ち気でぶっきらぼうなキャラクターとしてこの映画では描かれていますが、何回か出てくるこのシーンは

妹に対する気遣いと愛情を感じ、なかなかいいシーンでしたよ。

この映画では描かれていなかったのですが、晩年のお栄は67で家出をして、消息不明になってしまったという。

なんともミステリアスな人生ですな。

こんなお栄に、時空を超えて恋をしてしまったのだ。

チャンチャン。

 

 

 

 

 

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GOLD OF BLUE

 

昨日、NHKのBSで「青い黄金を追え! 一獲千金 荒野のデニムハンター」という番組を見たんですが、

めちゃくちゃ面白かったです。

5月に放送されたものの再放送でした。

打ち捨てられた古い鉱山や工場や、民家の納屋から70年以上前の服を探し出し、ビンテージ服のディーラーに

売るということをやっている人たちのことを紹介していました。

その人たちはデニムハンターと呼ばれていて、古い鉱山の坑道からは、まさに掘り起こしていました。

土中から掘り起こしたデニムジーンズとかジャケットはボロボロのボロになっており、でも数寄者から見ると、

ゴールドにしか見えないです。

僕もこの番組を見ながら、このボロが光り輝いて見えるんですけど、目の錯覚かと自問自答しちゃったりしてました。

まあ現実に、非常に高値で取引きされるとのことなので、そういう価値もあるということなんでしょうけど、

それ以上にこのデニム衣料を作っていた人たちの、クラフトマンシップみたいなものに触れることが出来たように思います。

ジーンズのブルーと白のコントラストは、その人の生きた証しを海に似たブルーの中に刻印し続けていきます。

喜びも悲しみも幾歳月みたいに、全ての感情のジャッジメントを越え、そのブルーが色褪せていきます。

デニムはその全肯定感があり、どんな小さな感情もどんな小さな事柄も見逃さない、見捨てない、そしてその

あしあとを残していきます。

何故デニムに人はあれほど魅かれるのか?という疑問に対する、最近の僕の結論は、そのデニムの全肯定感に

あると思います。

全てを受け入れる母性ですね。

そしてそのあしあとを確実に残していく。

だから、と言っちゃあなんですが、特にビンテージジーンズは男たちが沸騰します。

あれは母性に触れているということじゃないんでしょうか?

 

YOUTUBEにアップされておりました→青い黄金を追え! 一獲千金 荒野のデニムハンター

こういうのは消されるかもしれないので、早めに見て下さい。

 

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Edward Joseph 「SNOWDEN」

 

オリバー・ストーン監督の映画「SNOWDEN」を観てきました。

 

とてもタイムリーな内容で、滅茶苦茶面白かったです。

 

<思い切りネタばれしていきます>

 

アメリカ政府の諜報機関NSA(National Security Agency)の元職員エドワード・

 

スノーデンの内部告発を元に映画化したとんでもない映画です。

 

SNS、メール、電話の盗聴はあたり前、電源が切れているパソコンのカメラからも情報を盗んでいる...

 

え〜、マジッすか!?の世界が語られていく(特定のテロリスト容疑者ではなく一般の普通の人、全てとのこと)。

 

何のために?という素朴な疑問が浮かぶんですが、テロを未然に防ぐためという建前を脇に、本音は、

 

全人類を支配したいという誇大妄想狂的な目的の為である。

 

仮面ライダーのショッカー一味みたいなことを、現実にやっているということなんでしょうか。

 

オリバー・ストーンの画面作りはとても見やすくオーソドックスな作りなので、内容は凄いんですが良質な映画として

 

とても楽しめました。

 

スノーデン自身のことは、ネットなどでどういう人物で、何を告発してきたかということは多少は知っていましたが

 

恋人のことは全然知らず、この映画で知ることが出来とても良かったです。

 

NSA職員だったころのスノーデンは国家機密を背負いまくっているので、リベラルな彼女とはだんだんと

 

ずれていき破局に向かっていきます。

 

最終的には自らの命を奪われるかもしれないという、内部告発をしようと行動を起こすので、彼女と別れざるを得ない

 

というくだりがあるんですが、なんとも切ないシーンの連続でした。

 

この映画で泣けると思わなかった。

 

スノーデンはアメリカ政府を裏切ったが、アメリカ国民と世界の人々を裏切らなかった。

 

日本の至る所のインフラに仕掛けられたマルウェアというスパイソフトのことも語られていたが、映画を見ての

 

お楽しみというところです。

 

この映画の一番最後に語られることは、恋人のリンゼイさんのことです。

 

事実は小説より奇なり、この世の真実は小説より奇なりです。

 

あきらめないで生きていこうと、心に決めることが出来た素晴らしい映画でした。

 

オリバー・ストーン監督、ありがとう。

 

 

最後にスノーデンの言葉「私は自分の情報を見られてもいい、何故ならなにも悪いことをやっていないから、という思い

 

は、すでに心が操作されている状態であり、無意識のうちにでも自分の言動や行動を規制するからだ」

 

命を賭してまで、よしこれやってみようと思ったことがなければ、この微妙なカラクリは分らなかったかもしれない。

 

 

もう一つ

 

「プライバシーは何かを隠すためにあるのではない。プライバシーは何かを守る為にある。

 

それは個です。

 

個人には自分が守るもの、信じるところを規定して表現するまでに、他人の偏見や決め付けをを逃れて、

 

自分自身の為に考える自由が必要だ。そういう意味でプライバシーは個人の権利の源なんです。」

 

 

秘密は個を守る為にある。

 

これからの時代の最重要になる言葉かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ロバート・マッギニス


最近、自分の誕生日だったので、自分へのご褒美にと本を買いました。

ロバート・マッギニスというイラストレーターの画集です。

オードリー・ヘップバーンの「ティファニーで朝食を」や007シリーズや、マニアックなSF映画「バーバレラ」など

のポスターアートも手掛けています。

名古屋のLOFTに入っているジュンク堂書店をブラブラと歩いていたら、この表紙が目にとまり、釘づけ状態に。

中身をパラパラ眺めていたら、さらに良くて、迷うことなく買いました。




ポスターアートだけでなく、ペーパーバックの表紙のイラストも多く手がけられていて、そこに描かれている女性がとて

も魅力的です。

限りなく謎めいていて、知性や自立も感じ、とてもエロチックで、ずっと見てても見飽きません。

筋肉のごつごつした感じや、骨ばった感じなどもとてもリアルに描かれており、体そのものをリスペクトしている感じが

します。

いわゆるロリコンアニメやフィギュア的なものは、そういうリアルな筋肉感などは絶対出さないのですが、ロバート・マ

ッギニスの描く女性は、とてもリアルに描かれていて人生を感じてしまいます。

そこら辺がとても魅力で、だから見飽きない。

僕も服を作る時に、骨格や筋肉や脂肪がどういう風に付いていて、それが動いた時にどういう寸法の変化が表れるのか、

ということを常に考えているので、とても共感してしまいます。

あんまり物欲がない人間ですが(ミシンとかの道具に対する物欲はあります)、たまには自分にご褒美です。



今日、娘の卒園式の写真を、保育園に取りに行ったんですが、一つ下の女の子ととても仲が良かったらしく、ハグしてま

した。

あとで聞いたら、口をゆがませて、泣きそうになってたとのこと。

そうとう恋しかったんだね。今度保育園に遊びに行く時に、その子に手紙持っていこうね、と一言。

明日は、小学校の入学式です。



 
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天空を歩く人


個人的な思い出もあり、映画「ザ・ウォーク」を観てきました。

この映画を知るまでは、ニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワーにワイヤーを繋ぎ、綱渡りをした人が

いるなんて、全然知らなかった。

ワールドトレードセンターの頂上は途方もない高さであり、SF的ですらもありました。

実際に自分も昇ったことがあるので、その高度感は体感してます。

予告編を見れば、この映画がどんな映画か分ってしまうので、もうネタばれ全開で書いていきます。

一言で言うと凄まじい映画でした。

ワールドトレードセンターの北棟と南棟に重いワイヤーを繋ぐシーンは、どたばたコメディーのように滑稽なシーンが続

いていくのですが、それを作業している場所が、吹きっさらしのビルの頂上の端であり、時にはそれすらも越えた場所で

作業するので、もう気が気ではなく、股間がキュンキュンすくみあがりっぱなしでした。

(これを行った1974年当時、フィリップ・プティさんとその仲間たちは実際にその作業をしたのです。)

そして、ワイヤーがギュンギュンに張られ、フィリップ・プティの右側から朝日が昇る時に、その第一歩を踏み出しま

す。

もうこのシーンがあまりにも荘厳で感動的です。

多分この時に、フィリップはいわゆるゾーン体験をしたんだと思う。

スポーツとか格闘技の選手は、もの凄い集中している時に「恐怖感が消える、もの凄い客観的に状況が見えるので何をや

ったらいいかが具体的に分る、ストップモーションのように世界が見える、見える映像から色が消え白黒になる、音声が

消える、常識を越えた行動を躊躇なく出来る、などなど」、実は僕もバイクで、車と正面衝突をする事故をしたことがあ

るんですが、今思い返すと、完全にゾーン体験でした。

完全に恐怖感が消え、映像がストップモーション(スローモーションではないです)のように見え(色も消え白黒だった

です)、音が消え(すごい音が出てるはずなんですが全く記憶にありません)、常識を越えた身体の動きをし、こけもせ

ず、けがもしなかったという経験があります。

ゾーン体験をする意味も、なんとなく分ってますが、長くなるので書きません。

生と死が隣り合わせの崖っぷちになった時に、ある種のセイフティーネットの機能として神様が設定してくれたんだと思

います。

(あ、書いちゃった。)(最後の最後まで生きよと、あきらめるなというメッセージかと思います。)

とにかく、フィリップはワイヤーを渡り切り、しかも何度も往復して、そのワイヤーウォーキングを終了させます。

ロバート・ゼメキス監督は、なんというか素直に、フィリップが何を見ていたかを再現した映像を作ったんだと思いま

す。

でもその映像があまりにも神秘的です。

ビルがただの建築物ではなく、山と言うか、命を持った自然物のようにも見えてきます。

それにワイヤーを掛けて、渡ろうとするその心意気だけでも天晴れです。

しかもきちんと成功させている。

1歩2歩踏みだした時点で、もうこの人の人生は完遂していると思いました。

あと、今は無きワールドトレードセンターの雄姿を拝めたのもとてもよかったです。

CGとかで作っていると思うんですが、それらしさを出すのはとても難しいと思います。

でもワールドトレードセンターが画面の中で蘇っていた。

とても寂しかった、また会えて嬉しいよ、と言う思いが、胸の内に生じてきます(自分でも予期しなかった思い)。

全編泣きどおしで観ましたが、僕にとっては奇跡の映画、フィリップ・プティがワイヤーウォーキングをして、ロバー

ト・ゼメキスがこの映画を作ったことだけでも大満足でしたが、でも観れてよかったです。

スタッフとキャストに大感謝です。

ありがとう〜。




ワールドトレードセンターには1993年と1997年に行ったことがあるのですが、この写真は1997年の6月に撮

ったもの。

屋上の吹きさらしまで、行けたんですよー。

 
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WHIPLASH





映画「セッション」観てきました。

いや〜いい映画でした。

観てから2、3日経ちますが、思い出すと鳥肌がスーッと立ちます。

鬼軍曹そのものであるJAZZの教師フレッチャーに、身も心も翻弄されまくる若きドラマーのニーマンが痛々しいです。

ですが、この痛々しさの中に嘘が無く、今を生きるって感じで爽やかさを感じます。

崖っぷちの爽やかさですね。

悪そのものであるフレッチャー教授が、最後の最後に言った言葉によって(ここまで来てまだ言うか!というようなこと言います...

笑)ニーマンの箍が外れ、とても素晴らしいラストに繋がっていきます。

誰かが誰かを悪者にして、それをやっつける映画ではなく、魂と魂が完全に重なり、その喜びを見せてくれる映画だと思ってます。

お客さんでもあり、友人でもあるMさんと、観終わった後がっちりと握手をし、この映画に感謝をしました。

ホントに素晴らしい映画でした。

まだやっています、ぜひ観に行って下さい。













 
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母性のブルー


知り合いの画家のびまこさんが、展示会を行っているので、東郷町にあるギャラリー「ぶなの木」に行ってきました。

DMに使われていた絵にすでに感動してしまっていたので、かなり期待して見に行きました。

タイトルは「あかたんの海」展 びまこ。

あかたん→あかちゃんが誕生するという意味。

生命の源である海より生まれる、個性を持ったあかちゃんたち。

何とも言えない、暖かで優しいブルーを背景に赤ちゃんや子供たちが描かれているのですが、観てるだけで癒されます。

印刷されたDMの写真よりも、やはり実物を観た方がいいですな、あたりまえですが。

筆の跡や、絵の具が盛り上がっている感じとか写真では分からないですもんね。




ギャラリーのドア。なんかワクワクしますね。




このブルーにやられました。

海→マリンブルー→マリン→マリア→聖母マリア(強引ですいません)→母性の象徴→ブルー=母性

映画「グランブルー」じゃないけど、大いなるブルーに出会ってしまった、

そんな感じです。

この絵の隣にあった天使のような羽根の生えた赤ちゃんの絵もとてもよかったです。

羽根がとても繊細に描かれている...


天然酵母で作られたパンも食べれるカフェスペースもあります。

おいしかったです


2014.8.21(木)〜9.1(月) 定休日 26(火)、27(水)

10:00〜17:00 最終日 15:00まで

カフェ&ギャラリー ぶなの木

愛知郡東郷町和合清池90−1






ギャラリーの後、松坂屋美術館にて魔法の美術館鑑賞(子供たちと一緒にはしゃいでしまった)、そして5階にあるポケモンセ

ンターにて。

1歳3カ月の娘、

この子も海にちなんだ名前を付けました。


作品の紹介、滞りスミマセン。

 
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